フェデラルランドは、GTキャピタルホールディングスグループに属し、大手銀行メトロバンクの１００％子会社の優良不動産デベロッパーである。1972年にフェデラルホームズとして産声を上げて以来、現在では大型商業施設やオフィスビル、さらに高級ホテルを手がけるなど、40年以上フィリピンの不動産開発に力を入れており、その経験の豊富さから最も信頼できる不動産デベロッパーである。その象徴と称されるのは、首都圏マカティ市の中心ビジネス地区（CBD/Central Business District）にそびえたつGTタワーである。その形状もまさに斬新で、ビジネス街の中心地に現れたこのカッターの刃を思わせるようなブレード状の高層ビルは、まさにフェデラルランドが不動産業界で中心的存在にいることを表しているのではないだろうか。

マニラ湾を臨むエリアは、アジア有数の美しい夕日を見ることができる地域である。その景色は、誰もが言葉を失うほどの雄大さで、夕方になると、観光客だけではなく、現地に住む人々もこの夕日を一目見ようと湾岸エリアに多くの人が訪れている。

カップルが愛を囁き、家族連れが夕涼みを楽しみ、観光客は美しい夕焼けにファインダーをあわせる。目的はそれぞれであるが、誰もが愛するエリアである。

フェデラルランドは、このエリアにベイガーデンクラブ＆レジデンスとシックスセンスリゾートという２つの開発を進めている。アジア最大級のショッピングモールであるモールオブアジアに近く、またソフィテルホテルなどの高級ホテルもあり、その周囲には、2015年APECが行われる予定の国際会議場、フィリピン人の子供たちに大人気の遊園地スターシティなど、ビジネスだけでなく、娯楽にも適したエリアとなっている。また開発中の敷地内には、緑が生い茂る公園を新たに造成、その周りに居住棟を建築するというスタイルである。他社も追随し、同じようなコンセプトを持っているが、これらの開発に対するフェデラルランドのコンセプトは、マニラ首都圏にリゾートを思わせるような新たなライフスタイルを導入することであり、造成された敷地内の公園は他社が圧倒されるような広大なもので、これをメトロポリタン公園と称す人もいるほどである。これは言わばそのエリアの景観をガラッと変える、といっても過言ではなく、その完成したエリアはきっと目を見張るほどの驚きを巻き起こすに違いない。このようにフェデラルランドは今日までフィリピン国内のビジネスやライフスタイル地区の景観を変えてきたのである。

さらに、日本金融大手のオリックスと2007年に合弁会社を設立、東京において双方の覚書調印式が行われた。この席には訪日中のフィリピン共和国アキノ大統領も同席し、今回の合弁事業に強い期待感を示した。フェデラルランドは、彼らのこれまでの経験とオリックスが日本で培ってきたビジネスモデルをうまく融合させ、次々と開発および事業の多角化を図っている。その先駆けとしてマニラ首都圏マカティ市で825戸を有する大型コンドミニアム、グランドミドリマカティを完成させた。このコンドミニアムは地下1階、地上36階のツインタワーで、マカティのランドマーク的な存在となっていくことは言うまでもない。

また、フィリピン随一の近未来都市開発が進むボニファシオグローバルシティ（旧フィリピン軍基地跡地）には総工費300億円強を投じ、約13,000㎡という広大な敷地に世界最高級ホテルとコンドミニアムからなる大型複合施設を建設中である。建物は66階建ての「ホテル・オフィス棟」および51階建ての「コンドミニアム棟」の２棟と、それらをつなぐデッキ部分で構成され、総延べ床面積は約22万3,000平方メートルにもおよぶ。コンドミニアム棟の下層階やデッキ部分は、ブランドショップや飲食店などの商業施設として活用する計画である。ホテル・オフィス棟のうち、ホテル部分は５つ星ホテル「グランド・ハイアット・マニラ」になり、米国のハイアット・ホテルズが運営する。ハイアット側は、現在のところ400室規模の客室を想定しているという。オフィス部分にはメトロバンクが本社として入居する意向を明らかにしている。それ以外の企業の入居はまだ白紙の状態ながら、首都圏に散在するメトロバンクグループ傘下の企業が集約して入居する可能性もあるという。

コンドミニアム棟は、フィリピン人の富裕層や外国人投資家などをターゲットに分譲する計画。供給戸数については、今後、不動産の受給動向を探りながら決定していく方針である。ホテル・オフィス棟は2015年春、コンドミニアム棟は同16年春の完成を目指している。完成後の建物の高さは約226メートルで、フィリピン国内で最も高い建物となる予定である。